火災保険は建物部分だけを評価して時価額を設定するため、特に地価の高い大都市圏では、上限の時価評価額めいっぱいに火災保険をかけても、住宅ローンの借入額に追いつかないことがある。たとえば四〇〇〇万円の建て売り住宅を頭金八〇〇万円で購入したとする。三二〇〇万円分か住宅ローンで賄われるわけだが、上物価格はよほど豪華な造りでもない限り、せいぜい二〇〇〇万円がいいところ。となれば、この時価評価額にめいっぱい火災保険をかけても、借入金三二〇〇万円のうち保険金で相殺できるのは二〇〇〇万円だけ。残りの一二〇〇万円は残債として残ってしまう。つまり大地震が起こらずとも、家が焼失した場合、住宅ローンだけが残る可能性は誰にでもあるのである。
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