急勾配の階段や段差の多い日本の家屋の構造には、早急な対策が必要ですが、殆ど手つかずの状態です。欧米では家庭内事故によって寝たきりになっても、自宅でのリハビリ訓練や、国の手厚いサポート体制によって、社会に再び復帰していく割合は日本の3倍にものぼると言われます。要介護老人の自立をはかり介護者の負担を軽減するためには、何よりも、インフラストラクチャーである住宅を整術することが肝心ではないでしょうか。多くの人が漠然とは分かっているにもかかわらず、なかなかそうはならない一因に、改造はお金があまりにもかかりすぎるという事情があります。例えば、安全で動きやすい住環境を作るため、廊下の幅を15センチ広くする、階段の勾配が急なので緩くする、トイレの幅を介助する人が横に立てるように広くするといった最小限の改造は、技術的には十分可能であっても、日本の木造家屋の場合、建物全体に影響を及ぼすことになり、莫大な費用がかかってしまいます。
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