不動産について学ぼうとすれば、その基本である「地価の動向」を知ることが大切である。日本全体の土地資産額の推移を見れば、その「トレンド」は一目瞭然で、一九九〇年の約二五〇〇兆円近くをピークとして土地資産額の低下が進んでいることが理解できる。途中、多少の紆余曲折はあるが、これは「金融のいたずら」にすぎない。地域や固有の土地の価格傾向には大きな差異はあるものの、全体傾向としては下げ基調になっている。一九九〇年頃の日本経済の最盛期には、「日本の土地をすべて売却すれば、米国が三つ五つは購入できる」など、「まことしやかな言葉」を発する人たちがいた。その約二五〇〇兆円が、このわずか二十年間で、約一二五〇兆円と半減してしまったのである。その要因は、なんなのだろうか。二十年間にわたる地価の長期低落傾向は、厳然たる事実である。この事実を素直に受け入れ、そして認識しておくことが、これからの私たちの判断を正しいものにする。
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